サイトTOPへ

64氏の考察まとめ
死海文書・13番目・ネブ鍵・アダムス・槍などの64氏の考察まとめ

●死海文書とはリリスとゼーレの契約書である
根拠
序ゼーレ「使徒の殲滅はリリスとの契約の一部でしかない」
序ゼーレ「死海文書は掟の書へと行を移した。契約の時は近い」
破ゼーレ「真のエヴァンゲリオン誕生とリリスの復活をもって契約の時となる」

死海文書は絶対的なものでゼーレとゲンドウがそのシナリオどおりに行動している

●死海文書契約の内容
劇中の情報を総合すると下記のような契約内容であったと推察できる

1.リリスはゼーレに知恵の実を授ける。
2.リリスはゼーレの魂をガフの部屋へ導き浄化させる。
3.ゼーレは12体の使徒(第1、第2を除く)をエヴァという兵器で殲滅する。
4.ゼーレは3項を達成した後、第1使途をリリスと融合させる。
5.ゼーレは神格化したエヴァを使い、ガフの部屋へ通じるバラルの扉を開く。
6.もしリリスが消滅する等の事態が生じた場合はリリンの代表者が債権債務を継承する。
7.6項について、リリンは履行のために必要な契約内容を改定できるものとする。

根拠
1.Qのゲンドウ「あなた方も魂の形を変えたとはいえ、知恵の実を与えられた生命体だ」
2.Qのゲンドウ「死をもって、あなたがたの魂をあるべきところへ帰しましょう」
3.序のゲンドウ「我々は後八体の使徒を倒さねばならない」この時点で第3と第6は倒されてない
4.序のゼーレ「使徒の殲滅はリリスとの契約」→第1使徒以外の除去をリリスが希望
5.破の加持「数が揃わぬうちに初号機をトリガーとするとは」→覚醒エヴァを誕生させる目的があった
6.Qでリリスの首を発令所に上げ、それが崩壊したのを見て、ゲンドウ「始めよう・・・冬月」
7.Qのゲンドウ「死海文書の契約改定の時が来ました。これでお別れです」

※神殺しは「定款」でなく「諦観」
「宿願たる人類補完計画」に対して言葉の語呂がいいため「諦観された神殺し」と言っている
元々日本語の用法的には「定款された」というのはおかしいので、「宿願」「諦観」の対比が自然。
リリスとアダムスの融合したもの(知恵の実+生命の実)が神だというのは元ネタと一致。
この神を殺したかったけど諦めちゃってるということである。

●ゼーレが満足して死んでいった理由
ゼーレの希望は
@バラルの門を通ってガフへ魂を還したい
Aできれば人類を補完してあげたい
B神になったリリスをちゃっかり殺したい

使徒殲滅は遂行されていないが@はゲンドウにより達成されている。
ABは信用できないけどゲンドウが引き継いでくれたため満足した。

●ゲンドウ達の行動
ゲンドウ・冬月・ユイはゼーレとは違う思惑があり、密かにゼーレに対抗しようとしていた
根拠
破の冬月「ゼーレとて気づいているのだろう、ネルフ究極の目的に」
破のゲンドウ「初号機の覚醒を急がせねばならん」
破の加持「ゼーレが黙っちゃいませんな」

※初号機のユイは事故ではなく自らの意思であった
Qの冬月「コアへのダイレクトエントリーを自らが被験者となり試みた(中略)すべては碇の計画だよ」
 
しかし死海文書は絶対であるためゼーレに従っていたゲンドウ達は「契約改定」のチャンスを待っていた
その瞬間が上記契約内容の6項「リリスの消滅時」だったのである
根拠
Qの映像 リリスの首を発令所に上げ、それが崩壊したのを見て、ゲンドウ「始めよう・・・冬月」
その後のゲンドウ「死海文書の契約改定の時が来ました。これでお別れです」

●ゲンドウの目的は旧劇のような「ユイに会いたい」ではない
・ユイは事故でなく自分の意思で初号機の制御システムになった(A)
 →Q冬月「コアへのダイレクトエントリーを自らが被験者となり試みた」
・戻らぬ人となったのもユイの意思である(B)
 →破ユイ「あなたシンジを頼みます」(ゲンドウとレイの食事シーン)
・それらはゲンドウの計画であった
 →Q冬月「全ては碇の計画だよ」
・ゲンドウは計画の事を「我々の計画」言っている
 →破ゲンドウ「我々の計画まであと一歩だ」
・この「我々」とは誰か?当然冬月かと思われるが実は冬月はこう述べている
 →Q冬月「まあいい。俺はお前の計画についていくだけだ。ユイ君のためにもな」
・ここで(A)と(B)を再度考慮すると、「我々」の中にユイも含まれていると推察できる
・そして計画とは何か?
 →Qゲンドウ「ゼーレのシナリオを我々で書き換える。あらゆる存在はそのための道具に過ぎん」
 →Qゲンドウ「最後の契約の時が来る。もうすぐ会えるな、ユイ・・・」

以上からユイに会うことは計画の副産物に過ぎず、計画の本筋はゼーレのシナリオに対しての反抗である
そのための初号機であり、だからこそユイは自ら初号機の制御システムになったのである。
では何故ゼーレに反抗しようとしているのか?
ゼーレの人類補完が、リリンのためにならないとゲンドウ・ユイ・冬月が判断しているためである

●契約改定の内容
リリスとゼーレとの間に締結された契約書6項および7項に基づき
以下の通り契約を変更する。
     
1.原契約3項の使徒の数を12から13に変更する。
2.第13使徒は第1使徒と同じとする。

●カヲルが13番目に落ちた理由
上記の契約改定が理由である。
なんとかしてゼーレの少年を排除したかったゲンドウは契約改定をうまく使いカヲルを殺したのである
根拠
Qのマリ「無いはずの13番目!?ゲンドウ君の狙いはこれか・・・!」
Qのカヲル「まさか第一使徒の僕が13番目の使徒に落とされるとは(中略)さすがリリンの王。シンジ君の父上だ」

●アダムスについて
アダムスとは「器」に「魂」が入ったものを言う

セカンド時の4体の巨人は4つの器に4つの魂=カヲルが入ったもの
根拠
序の月で開いている棺桶は4つだった(記録全集であの棺桶には全部カヲルが入ってるとされる)

セカンドの4巨人は葛城調査隊にロンギヌスの槍を刺されて封印された
(槍を刺した方法は不明だが、TV版と同じやりかた)
根拠
宇宙から見た南極に赤い4本の十字架柱が立っている

月の巨人=Mark6はアダムスの器である
根拠
破のゼーレ「真のエヴァンゲリオン」
「アダムより創りしはエバ(イヴ)」であり、アダムス素体から直接作っていた描写があるから

第13号機はアダムスである
根拠
Mark9と同じくATFがないので器であり、カヲル(魂)が乗っているためアダムスである
そのためマリが「アダムスの生き残り」と表現した

何故Mark6は自律型で投下されたのか?
使徒殲滅の契約を果たしていない状態でアダムス(魂あり)をリリスと接触させてはならなかったため

●ネブガドネザルの鍵について

●現実のネブカドネザルとは?
古代メソポタミアの王名。時代が違う4人の1世〜4世がいる。
王都バビロンでマルドゥク神を祭っていた。

●ネブ鍵はQ時点で使用されていない
根拠
「始めよう冬月」と「葛城大佐の行動も」のシーンでトランクケースが映っている

●ネブ鍵について言及された3つのセリフ

1.予備として保管されていたロストナンバーである
2.神と魂を紡ぐ道標である
3.人類補完の扉を開くものである

●マルドゥック計画とは
新劇で「マルドゥック」という言葉が出てくるのは下記である
・序でのリツコ「マルドゥックの報告書による最初の被験者」←レイのこと
・破の加持「ベタニアベースでのマルドゥック計画」←マリのこと
※序のミサト「予備報告もなく突如選出された」←シンジのこと

これらのセリフからマルドゥックが旧でいうチルドレン、
新劇でいうところの「仕組まれた子供達」に関係する計画だと推察される

●シンジ達に仕組まれたモノ
シンジ達に仕組んだものとは、ネブ鍵と同じ神経組織だった
仕組んだ理由は「エヴァに乗れるような人外」パイロット育成のため。
根拠
旧でも出てきたことの無い「ネブカドネザル」発言はマルドゥックを手中にしたため
ゲンドウはネブカドネザルの王=リリンの王になった
人工的な子供だからこそ、冬月が当然のように「洗脳」とか「記憶は消去した」とか言えた

●ネブ鍵の正体とは?
「ゼーレの肉体」
根拠1
破の加持「予備として保管されていたロストナンバー」

新劇ではゼーレは01〜07にナンバリングされています。ロストナンバーは7人以外の肉体
予備とは当然、ベタニアで進行中だったマルドゥック=マリ(問題児)の予備です

根拠2
破の加持「神と魂を紡ぐ道標」
・ドイツ語で魂はゼーレ
・ドイツ語で神経はネルフ
・ネブ鍵のシールにはゼーレマーク
・シンジ達は感情が高ぶると目の色が変化→ゼーレの神経が反応している

序の破予告で出てくる「LILIN+?」とは「リリン+ゼーレ」である

根拠3
「人類補完の扉を開く」
・人類補完計画実験の被験者がシンジ達
※下記にて説明

●ゼーレの目論む人類補完計画について
ゼーレの目的は自分達の魂をガフに還すというもの
ゼーレの目論む人類補完計画も、人類の魂をガフへ導くものでした。
根拠
Qのゼーレ「人類の補完。やすらかな魂の浄化を願う」
・ゼーレはガフが開いていればバラルの門を通り魂を浄化できる資格がある
・人類=リリンは普通に死んでもガフへ行けない
そのためゼーレは文明を与えたリリンもガフへ行く資格を与えようとした=人類補完計画

資格を与える実験=「人類補完の扉を開く」実験

●槍について

カヲルのこのセリフに注目
「おかしい・・・二本とも形状が変化して揃っている・・・」

形状が変化して揃っている=カシウスの形状が変化した
→すり替えとかじゃなく、カシウスもロンギヌスも同一の槍だった

最初がカシウスだったことを知っていて、かつ形状変化を知らないのなら
カシウスはドグマ上部から投げ入れられた(破でも槍を持つ描写はない)後に
自律型が投下されるのをカヲルは見ていて、結界が出来た後に形状が変化したことになる
わざわざ自律型にしたのはリリスを刺すと結界ができてしまうことゲンドウ達は知っていた

変化した瞬間は2つの可能性
@14年かけて変化した(だからゲンドウは14年待った)
Aリリスに刺した瞬間変化した(シンジが戻ってきて結界突破できるまで待った)

槍の元ネタ
元ネタでは、キリストを刺した一兵卒カシウスが洗礼を受けて聖ロンギヌスになった
つまり カシウスの槍→刺す→ロンギヌスの槍 である。
リリスはゴルゴダの丘で十字磔になっていたのだから、キリストの暗喩ともとれる
そうであるならAが有力であるが、リリスは女性なので厳しい説かとも思う

やり直すとは
対の槍を持ち帰ればやり直せるとは、リリンの欺瞞である
旧と同じくカヲルはリリンに騙されていた
カヲル君が長考してて内容は下記。「」つきはセリフになったとこ
「形状変化している・・」→槍の元ネタって確か・・→もしかしてロンギとカシって同じもの?
→「対の槍が必要って言ってたのに・・」→も、もしかして騙された?→「そういうことかリリン!」

●サード=ニアサードについて
@シンジトリガでニア発生(爆心地ジオフロント)
A一連のゴタゴタ
Bサード発生(爆心地ドグマ最深部)

カヲルは@〜Bを含めてサードと呼ぶ
リリンは@とBを分けて呼ぶ 

アスカのセリフ「またサードを起こす気?」は、シンジが起こそうとしたのが
間違いなくサードであり、結果としてカヲルに止められただけで
「起こす気」が指すのは当然「サード」であるからだと推測されます

Qリツコ「ニアサー時」

この発言からやはりニアとサードは同時には起きていないと推察しました
そして「インパクト」「爆心地」という言葉から、インパクトとは長い時間をかけるものではないと推察しました。
「人類補完計画」がある程度の時間をかけて段階を踏むというならわかるのですが、
やはり爆発現象のことをインパクトと呼ぶのが自然であり、ニアとサードは違う時間に起こったものだとするのが妥当です。

なぜニアと呼ぶかはセカンドに比べ爆発の規模が圧倒的に小さかったこと、しかしながら発生メカニズムは似ていた
よって「Near(類似した)」と名づけられたとのだと思います

●ヴィレクルーの態度について
1.実際にニア現象で死人が出た
2.一連のゴタゴタの中に戦争があり死人が出た
3.サード現象で死人が出た

この内、ミドリに近しい人が1もしくは2で死んでいたならば
ミドリの態度は納得がいきます。まさしくシンジが原因なのですから。

そして最低でもミドリがいる前では「おかえりシンちゃん♪」とはミサトも言えないと思います

●新劇はエヴァのコアに母親設定がない
・マリが5号機と2号機と8号機に乗れている
・5号機は自爆したためコアは残っていないはず
・わざわざマリは2号機を「他人の匂い」と表現している
・アスカが3号機に乗っている
・シンジが第13号機に乗っている

これらの理由からコアに母親設定は無いと推察できる
では誰でもエヴァに乗れるのか?というと、
やはり選ばれた子供しか乗れない
ということは、仕組まれた子供というのは、
やはりデザインベイビーあると言える

※ユイは初号機の単なる「制御システム」である(Q冬月より)

●インパクトの仕組みについて

知恵の実と生命の実を両方持った存在がバベル(バラル)の門をくぐり神になりガフを開く

アダムとエバの元ネタでは両方の実を食べると神に近づいてしまうというのがあります
そこから、両方の実=神に近しいもの としました。

使徒が生命の実を食べたものだというのは序の冬月のセリフにあります
Mark6は月の巨人から作られていて「アダムより造りし」真のエヴァです
エヴァ0〜5号機まではMark6とは建造方法が違うのでアダム以外から出来ています

よって、下記のことが言えます
アダムス・使徒・Mark6=生命の実
リリス・5号機までのエヴァ=知恵の実
と言えます
新劇の各インパクトですが

まずセカンドインパクトですが、ほとんど説明されていません
しかし
・ミサト描写から葛城調査隊が南極にいた
・アダムスらしきものが出てきた
・槍が出てきた
これらは確かなことです

そしてこの3点は旧劇と酷似しています
ここからは旧劇と酷似しているということで、それが根拠の妄想に近いものですが

・旧劇と同じくヒトとアダムスを掛け合わそうとして、やばくなって槍で止めた

ヒト=リリン=知恵の実  アダムス=生命の実 です

両方の実を持ったアダムス4体がバラルとガフを開いてしまった
ニアサードですが

リリスベースの初号機+第10使徒の融合です

初号機=知恵の実 第10使徒=生命の実

第10使徒は綾波へと姿を変え初号機に取り込まれました
覚醒初号機にはコアが二つあるのがはっきり見えます

続いてサード

リリス+第12使徒

リリス=知恵の実 第12使徒=生命の実

インパクトは自律型Mark6が自らごと槍で刺し止めたと推察
サードインパクトを起こしたのが「リリス+12」というのはヴィレでは常識で
インパクトを起こして役目を終えたと思っていたから
アスカが「12がまだ生き残ってる!」と驚いたのです

そしてフォースですが

アダムスベース13号機or13使徒カヲル+リリスと融合していた第12使徒

第13号機がアダムスの器ではないかという説は以前に提唱しました
もしくはカヲルははっきり自分を「第13使徒」と言っているので
このどちらかが=生命の実 でしょう

そして知恵の実の要素なのですが、ここはずっと悩んでいました
そして、ずっと違和感があった12使徒が小さな玉になって13号機の口に
飛び込んでいくシーンとつながりました
小さい玉になる前に綾波の顔になったのも、12使徒がリリスと融合していたことの
描写なんだと気づきました
使徒の親玉はアダムスで12使徒はリリスの知恵の実を第13号機に捧げたのだと
かなり妄想が激しいですが、自分が唯一
・12使徒が綾波顔になった
・小さな玉になって13号機の口に飛び込んでいった
の2シーンに納得いく説明がつけられた説です

●何故リリスが磔で消滅しないのか

新劇では槍で使徒を倒していない

この点に着目しました。
つまり新劇の槍は封印の機能だけを持っていると考えたのです

セカンド跡地に4本の十字架柱があるのは4本の槍で4巨人を封印しているのです

月の巨人はカシウスで封じてました

そして初号機もカシウスで封印しました

リリスもロンギヌスで封印してたのですが、問題は誰が刺したかです

自分はずばりゼーレが刺したと思っています。
元々ネルフ施設、特にドグマ周りはゼーレの施設だったと思ってます
序のリリス部屋もゼーレマークで封印してあります
恐らくリリスとの契約締結時にいろいろあったのでは無いかと妄想しております
 

●アスカの眼帯の件

初見の頃からどうも「あんたには関係ない」というセリフがひっかかってたのです
なんと不自然なセリフだろうかと。皆さんでもそう思った方いるのではないでしょうか?

つまり使徒に侵食された痕が左目に残っているなら「シンジに関係ある」のではと思うのです

もしかして、これミスリードなんじゃない?と思い始め、
そこから自分が考え出したのは、「アスカの左目はゼーレ神経がむき出しになっている」という推測です

●シンジはサルベージされていない説

サクラ「検体・BM-03、仮称『碇シンジ』さん」
BMの意味として排泄物の意味があり、サクラが「検体」と呼んでいることから
やはりシンジは意図的にサルベージされたのでは無く、勝手に出てきたのだと推察できます

今さらすぎる説ですが、このことから
1.ヴィレは初号機だけが欲しかった
2.別にシンジを助け出したのでは無い
という2点が判明するのではないでしょか?

S-DATは「復元」という言い方をされているが、シンジは「発見」されたわけです

このことから少なくともシンジは溶けていたわけでなく
そのままプラグ内にいたのだと思います
でなければ「復元」でなく「発見」という言い方はされませんよね?

S-DATの件ですが、
リツコはシンジの本人確認を「ニアサー時」のデータと比較して行っています
ニアサー時は当然、破のラストです。この時にシンジがS-DATをプラグに持ち込んでないことも
リツコにはわかっていたはずです。ということはレイが零号機に持ち込んでいて、さらに零号機ごと
使途に捕食されたのもわかっているはずです。
零号機とともに消滅したはずなのに初号機のプラグ内にS-DATがあったため「何故か復元」という表現を用いたのではないでしょうか

空白の14年(予告解明編)

破のQ予告のカット割を時系列順とします
訳文は絵コンテの文章を採用しています

ナレ:レイとシンジを取り込んだまま凍結されるエヴァ初号機
英字:EVA-01 RESTRICTED AREA NO ENTRY BEYOND THIS POINT
訳:エヴァ初号機の結界内に付き立ち入り禁止
映像:封印システムで凍結されている初号機

この結界はベタニアベースの結界と酷似しているため初号機=第11使徒説を支持します。
問題は「誰が結界を施したのか?」ですが、可能性として
@ゲンドウ AUNもしくはユーロ Bゼーレ が挙げられると思います。
ゲンドウはゼーレに反してまで初号機を覚醒させて何かをしようしていたので、凍結するのはおかしいと推察できます。
UNもしくはユーロですが、初号機を凍結するほどの力を発揮するにはネルフを押さえていなければ出来ないと思われます。
その割にはこの後の映像ではカヲル君が司令服着てたりして、人的組織が制圧している様子は無い。
一番可能性が高いのはゼーレである。ゼーレは北米政府に顔が利き、月面に自前の基地を持っている組織である。
そのゼーレが「黙っちゃいない」行動を取ったのが、Mark.06の槍刺しであり、初号機の凍結・結界である。
ゲンドウは初号機が覚醒した時に「我々の計画まであと少しだ」と発言している。
数々の人が挙げているが「あと少し」なのに14年は変である。このことからMark.06の槍刺しはゼーレの意思であると推察される。
ということはゲンドウが用意したゼーレへの対抗機体である覚醒初号機を凍結したのは納得のいく説であると思う。
恐らくゼーレはゲンドウから「ネルフとエヴァの運用」する権限を取り上げたのだと思う。

ナレ:廃棄される要塞都市
英字:TOKYO-III NEAR THIRD IMPACT GROUND ZERO
訳:第3新東京市ニアサードインパクト爆心地
映像:廃墟となった第三新東京市の後ろに十字に裂けた盛り上りが見える

この部分で注目なのは本編映像にのみある十字山である。この構図はヤシマ作戦で芦ノ湖対岸から狙撃する映像と同じあると思われる。
ヤシマ作戦の場合はそんなすぐ近くに山は存在しない。破でのニアの瞬間を見ても街の中心から裂けている。
このことからジオフロントで起こった十字裂けはかなりの高さまで盛り上がったとことがわかる。
これは単純に裂けているだけではなく、Qでのキノコが既にせり上がってきてることの証拠であろう。

ナレ:幽閉されるNERV関係者
英字:NEAR THIRD IMPACT EYEWITNESS
   DEBRIEFING IN RROGRESS NO ENTRY WITHOUT AUTHORITY
訳:ニアサードインパクト目撃関係者一同からの事情聴取に付き立ち入り禁止
映像:空母に着陸しようとするオスプレイ。海は青い
絵コンテのみ「クサリで仕切られたドアに名簿が張られている」カットが存在する

幽閉されているのは間違いなくミサト達であろう。映像とナレがリンクしているならオスプレイで空母に護送されている映像になる。
オスプレイ&空母を使用していることから幽閉先は旧世代の軍事組織であると推定される。つまりUNではないだろうか。
これはミサト達が事情聴取を受けていることからも裏付けられる。事情を知らない組織だから聴取するわけである。
恐らくニアサードが起きたことについて、UNはネルフ&ゼーレに情報公開を強く求めたはずである。
ゼーレはUNに対する措置としてミサト達を人質として差し出したのではないだろうか。
では中心人物であるゲンドウと冬月も幽閉されたのかというと、二人はいなかったはずである。
第一の根拠としてに後のカットでチベットらしきところを放浪していること。そして第二の根拠は絵コンテに存在する名簿である。
この名簿は「幽閉された人物」を教えたいのではなく、「幽閉されなかった人」を暗に示したかったのだと思われる。
この人質差し出しと同時に2号機は本来の所有者であるユーロに回収されたと思われる。理由は後述。

ナレ:ドグマへと投下されるエヴァ6号機
英字:LILTH PRESERVATION SITE ACCESS STRICTLY RESTRICTED
訳:リリス保存区域に付き立ち入り禁止
映像:ドグマを降りていくMark.06。槍は持っていない

このカットでは映像とナレーションが合っていない。立入禁止なのに何故Mark.06が降りていくのか。
このことを逆に考えると「立入禁止にするためにMark.06投下」なのではないだろうか。
Qでの映像でドグマ内にVTOLが墜落しているのが出てくることをヒントにするならば、
UNがゼーレ&ネルフを人類にとって危険な存在だと判断し、本部の制圧とリリス破壊に動くのは当然ゼーレには予想されていた。
つまり自律型Mark.06はリリス防衛のために投下されたのである。

ナレ:胎動するエヴァ8号機とそのパイロット
英字:EVA-08 CONSTRUCTION AREA NO
   UNAUTHORIZED ENTRY ALLOWED
訳:エヴァ8号機建造区域に付き立ち入り禁止
映像:仰向けにのけぞり、宙に浮かぶ8号機

絵コンテには下の白い輪は「光のわっか」「下に天使の輪みたいなもの」と記述されている。
これはヴンダー発進の際にも描かれていたものと同じである。
他に覚醒初号機、Mark.06、Mark.09、第13号機、使徒にも天使の輪は確認される。
私は以前、「天使の輪が出せるのはアダムス系だけ」という説を挙げたが、ここで訂正したい。
新たな説は「天使の輪はエヴァの隠し機能に過ぎない」である。ビーストモードと同じようなものである。
根拠として、破で初号機が天使の輪を出した時にミサトが「エヴァにこんな機能が!」と発言したことである。
その他のエヴァも軽く天使の輪を出していることから、単なる重力制御の機能だと思い当たった。
8号機にもその機能はついており、ヴンダーもその理屈で飛んでいる。
ではそんな機能を持つエヴァを建造したのはどこの組織かということであるが、まずヴィレではないだろう。
ヴィレで建造したならば「ヴィレカスタム」とするのは不自然だからである。
ユーロで建造したという説もあるが、私はネルフで建造したのだという説を支持する。
8号機というナンバリングから少なくともMark.06の後にロールアウトしているはずである。
Mark.06の存在を知っていたとは思えないユーロがその後に急遽8番目を作る技術があると思えないからである。
ネルフ本部の重要施設がゼーレの技術ではないかというのは散見される説である。
ゼーレだからこそ、ネルフ本部の技術を駆使し8号機を急遽建造できたのではないだろうか。
その技術は極秘であり、建造区域を立入禁止にしたのである。恐らく第13号機と同じような方法であったはずである。
さらに深く考えると、ネルフ本部以外ではエヴァを建造できないのではないかという推測もできる。
ヴィレで生体部品を製造できないのは明らかであるが、それ以外にも2号機は「ドイツにて実証実験中」であって
ドイツで製造されたとは言っていない。さらに5号機はパーツを組み合わせただけの仮設であるし、
4号機も「テストベッド」というだけで北米で製造されたとは明記されていない。3号機もしかりである。
エヴァという超技術の謎兵器はゼーレの施設でしか製造できないとの説も仮設として成り立つであろう。
本題に戻ると何故ゼーレは急遽8号機を製造したのだろうか?答えは「UNの攻撃に備えて」である。
私はこの時に当然7号機も製造されたと思っている。ナンバリング法則からして、その方が圧倒的に自然だからである。
そしてヴンダーの主機として製造されていたMark.09も同時期にロールアウトしたと思う。
Mark.06をリリス直援に回したので戦力の増強が必須だったためである。さらにゼーレはパイロットも増員した。
それが次のカットで説明されるわけである。

ナレ:ついに集う 運命を仕組まれた子供たち
英字:SEELE CHILDREN'S ASSEMBLY IN SESSION DO NOT ENTRY
訳:ゼーレの子供たち集会中に付き立入禁止
映像:濡れた髪で司令服を着たカヲル。その前に伸びる4人の影

カヲルが司令服を着ているのは、ゼーレがカヲルをゲンドウの後釜に据えたからである。それ以外考えられない。
絵コンテから4人の影は全員綾波レイだとされている。特に3人くらいは6〜10才と指定がある。
何故幼い綾波レイが登場するのかというと、成長途中にかまわず急遽パイロットの増員が必要だったからである。
つまり来るべきUNの攻撃に備え、カヲルを司令にし、胎動していた綾波シリーズをパイロットとして起用したのである。
カヲルの髪が濡れているのは絵コンテでも指示がある。これはかなり謎であったが一つの仮説にたどり着いた。
「カヲルは4人と会う直前までカプセル水槽(レイがよく入ってる奴)に入っていたのではないか」
ではあのカプセル水槽とは何なのか。ずばり「死海文書を読み取る装置」ではないかと思う。
そう考えるとレイがよく入っていたのも辻褄が合う。ゲンドウ達には読めない膨大な文書をレイが読んでいたのである。
その作業をレイは「ノルマ」と呼んでいたのである。海洋研究所のカプセルそっくりな水槽を見て「ここでしか生きられない」と
言ったのは、「こういうこでしか必要とされていない」という意味である。そのためレイは絆を他にも見出したかったのである。
カプセルの場所は恐らくリリスの直上で、巨大な脳のような装置につながっている。リリスと会話できるゼーレの技術なのであろう。
カヲルはネルフ司令に据えられた後、膨大な死海文書を読むために時間ギリギリまでカプセルに入っていたのである。
これはゼーレとはまた違った思惑がカヲルにあったためである。それは当然ながら「シンジを幸せにする」ことである。

ナレ:はたして、生きることを望む人々の物語はどこへ続くのか
英字:PRIVATE CONFERENCE BETWEEN
   MARI MAKINAMI ILLUSTRIOUS&■■■■■ DO NOT ENTRY
訳:私的会談中(真希波・マリ・イラストリアス&■■■■■)入室禁止
映像:違う制服姿のレイ&ちび波。裸でメガネを外すマリ。

ここでは複数のカットが矢継ぎ早に出てくるが、ナレーションは置いておいて、英字が表すシーンは上記の映像であろう。
紫の壁に呪詛文字が書いてある部屋は明らかに綾波シーンとマリシーンが同じ部屋であることを表している。
絵コンテでも呪詛文字は「アバンと同じボン字で」と2シーンに指示がある。アバンとはベタニアベースの床にあった呪詛文字である。
そして絵コンテでは「水そうの部屋?」と書かれている。これはまさしくカプセル水槽の部屋であると言えるのではないか。
このシーンは恐らく前カットの「ついに集う〜」を受けているシーンだと推察される。前のが公的集会であったのに対し、
今回のは私的会談なわけである。マリの相手は意味深に伏字にしてあるが当然REI AYANAMIである。
そして大人のレイはQで脱ぎ捨てられた制服が一致することから黒波で間違いないであろう。
ここで問題になるのはマリが何故裸で何故メガネを外そうとしているのかである。レイ達と話すならメガネをかけようとしてなければおかしい。
外そうとしているのは、レイ達が何か言ってるのを睨んで制し、カプセルに入ろうとしているからではないだろうか。
つまり、マリも死海文書を読もうとしているのである。そうするとマリは何者なんだという疑問に当たる。
ゼーレが掌握している本部のしかも最重要施設に入り込んでいるのだから、マリはゼーレ側の人間だと推察できる。
ゼーレ側が作った仕組まれた子供がマリだったのではないだろうか。ネルフ側でもユーロ側でもないゼーレ側としてベタニアに居たので
ユーロからも煙たがられエヴァに乗せないようにされていた。だから「問題児」なのである。なので当然5号機自爆の時もシナリオを知っていたし、
第10使徒戦では封印されていた2号機に乗ることが出来たと考えられる。
しかしQでのマリから逆に推定すると、完全なゼーレの支配下というわけでもなかったと思われる。
恐らくマリは個人の考えでゼーレや大人達に従ったフリをし「自分の都合」で動いていたはずである。
その動機は不明だが、目的の一つが死海文書の内容を知ることだったのは間違いないであろう。Qで急に知識量が増えているのは
このシーンでカプセルに入ったからである。そしてその情報の提供と引き換えにヴィレに取り入ったのである。つまり「コネ」である。
Qでミサトが急に知識が増えたのはマリからの死海文書の情報提供があったためで、当然その中にはヴンダーの事も含まれていた。

そして以下のカットは全て「生きることを望んだ人々」の映像である。

映像:ミサトが何かを持ち上げているシーン
絵コンテには「ハッチを開ける?」と書かれており、素直に考えれば幽閉先からの脱出シーンであろう。
ミサトは責任を取って自殺や処刑を待つという選択肢もあったが、彼女なりの決断で「生きることを望んだ」のであろう。

映像:加持が叫びながら銃を向けるシーン
ミサト達の脱出を手引きしてるのではないか。ヴィレクルーの高雄は加持を知り合いだったと言うことから、高雄も何か手伝ったのかもしれない。

映像:ゲンドウと冬月の放浪シーン
絵コンテには「ひげづらの冬月」「チベットみたいな所を放浪中」とある。そしてコンテにないロバを連れている。
ヒゲが伸びている=長い期間放浪している ロバがいる=困難で長い道のり ポンチョ=寒いところ
これらの事から、やはりどこか遠くへ旅していることを表していると思われる。
それではネルフへ向かっているのか?ネルフから遠ざかっているのか?
私は後者であると推測する。ゲンドウは死海文書の外典及びゼーレの本体を探しに行ったのだと思うからである。
司令服をカヲルが着ていたのは間違いないのに、Qではまたゲンドウが司令服を着ている。
ということは、返り咲くためのゼーレの弱みを握ったのではないかと推測される。それはモノリス本体であると考えるのが有力である。
破まではモノリスに実体は無かったが、Qでは実体がある。これは実に不思議であるが、このシーンと絡めると納得がいく。
ではどうやって本部にモノリス実体を持って帰ったのか。それはQのラストでゲンドウ達がいた船か何かでである。
モノリス実体がいた所はヴンダーと似た船のようなもので、既にL結界が張られていた区域にも帰れたのである。
実体を押さえられたゼーレはその後「沈黙を保った」のである。
ゲンドウ達もまた「生きることを望んでいた」わけである。

映像:アスカの居たところが空になっており、眼帯姿のアスカが映る
空になった場所は絵コンテでも表記されている通りネルフで間違いない。そうすると空になっている理由は
@アスカが自分で起きた Aマリが逃がした
@の場合まさに「生きることを望んだ」アスカである。Aでも納得がいく筋である。どっちかであると思うがわからない。
ラストのアスカのシーンであるが、絵コンテによると、「ツノ有?」と記述があり、アスカに角があったパターンも書かれている。
そして左目と右目は明らかに違う瞳で描かれている。没になったパターンであるが、これは非常に重要なことである。
すなわち「アスカは事故で左目が潰れたわけではない」ということである。もしそうならツノパターンなど存在しなかったはずである。
つまりもう人ではない存在だということが破の時点で決定していたことになる。
私の説ではゼーレ神経がむき出しになったとしているが、その点は不明である。

空白の14年(Qからの考察編)
予告解明編では「破のQ予告から空白の14年を推察する」という手法であったが、
今回は「Qの描写から空白の14年を推察する」というスタンスで行きたいと思う。
その前に以下の3点について考察したい。
・逆四角錐について
・街で暴れていた巨人について
・冬月が将棋をした場所とレイの首について


・逆四角錐について
逆四角錐の様子は以前に考察スレに挙がっていた以下の図が正しいと思う。

  ∧ この面は金色っぽい         ∧ 
  | |  ↓                  | |
_| |___            ___| |_
\      \  指令室    /      /
  \      \ ↓    /      /
   \      \△ /      /
     \       ▼      /
      \           /←カヲルとシンジが居た所
        \        /
         \     /
           \  /
            | |
            | |
            | |
            | |  タワー部分は全部、
            | |←インフィニティの成り損ない。
            | |  第13号機浮上時に壊される。
            | |
            | |
            | |
            | |


シンジがネルフに行く際に黒波と二人で斜め下方に降りるゴンドラは、破でミサトが2号機とすれ違ったあのゴンドラである。
上記の図でいうとV字の内側の斜面である。本来ならばここで空は見えないので、シンジは驚いていたのである。
シンジ達はあのゴンドラでネルフに着くと長いエスカレーターでさらに地下へ降りる。いつものルートである。
冬月が司令室で外を眺めいてるシーンではいつもの風景が見られない。また「外界の様」と言っていることから、
シンジがカヲルに外界の様子を見せた所はV字の外側であると考えられる。
ここで不思議なのが、その外壁に巨大な弾痕がある事と作業用の階段や小屋がある事である。
階段は弾痕で一部壊れている様子が描かれている。となると階段が出来てから砲撃を受けたことになる。
1.逆四角錐が現れる
2.階段が作られる
3.砲撃を受ける
時系列ではこの順番になると思われる。
逆四角錐がニアサードで現れたとも考えられるが、破での規模の描写からその可能性は薄いと考えられる。
また最初からQの高さに外壁があったのなら、階段をつける作業が大変であるし、砲撃も不可能ではないだろうか。
もちろん高さ的に届くミサイルはあるだろうが、それならば外壁でなく中を狙えばいいはずである。
これらの事から、最初は逆四角錐は低かったと推定できる。
逆四角錐を出現させたのは超技術を有しネルフ施設の機能をフルに発揮できるゼーレであろう。
その目的はネル本部施設の防御力を高めるためであったと思われる。

・街で暴れていた巨人について
追告で詳細に見てみると、装甲が付いたエヴァっぽいモノであることがわかる。
これに対し、カヲルの指す「インフィニティのなり損ない」はどうも裸である様子である。
これらから「インフィニ損に装甲を付け街に放った」説と「その二つは別物」説があるようだが、
私は「別物」説を支持したい。仮にネルフ内で量産されていたエヴァ腕っぽいものを装甲とするならば
インフィニティを捕まえて、あの装甲に袖を通させたことになる。少し無理があるのではないだろうか。
インフィニ損のサイズもまばらだったし、あの腕のような装甲を先に量産するのも変に思える。
そして何よりシンの予告で出てくる緑の量産型らしきエヴァにシルエットがそっくりな事である。
これらの事から、街で暴れていたのは「エヴァ量産機」であると主張する。
ネルフにあるエヴァ量産ラインをフル稼働させ、量産機を作ったのは当然ゼーレだと思われる。

・冬月が将棋をした場所とレイの首について
大量のレイの生首は冬月のコレクションだとする説があるが、私は将棋をした場所は冬月の部屋では無かったと考えている。
そもそも冬月の部屋に初期型エヴァの制御システムがあるわけがない。かなり広そうな場所でもあった。
私はあそこは「何かの工廠」だったのではないかと思う。将棋はわざわざそこで行ったのである。
理由はトウジのシャツと同じく「シンジにプレッシャーを与える」ためである。
首が映ったシーンはちょうど冬月が「綾波シリーズ」と発言するタイミングである。
冬月は暗に「お前が助けたのポカ波じゃないよ」と言いたかったのである。ユイの話もシンジを追い込むためである。
実際シンジはこのシーンの後に黒波部屋まで行って、「助けた(ポカ波だ)よね?」と訊ねている。
これらの行為をすることを冬月も内心は快くは思っていなかったのであろう。それが「私も意外と臆病でね」「まったく嫌な役だ」のセリフに表れている。
しかし嫌な役発言のすぐ後に「「ユイ君。これでいいんだな?」とも言っている。
このセリフから、嫌な行為であってもシンジを追い込む事はゲンドウ・ユイ・冬月の計画に必要だったことが伺える。

話を戻すと、初期型エヴァの制御システム開発装置がある工廠に何故レイの首が大量に保管されていたのであろうか。
工廠であるという視点から、大量に置かれたレイの首が何であったかを考えると、答えは一つしかないように思われる。
ずばり「綾波タイプの後期ロット」である生首を量産型エヴァのコアにダイレクトエントリーするために保管していた。
アスカは一目で黒波を「初期ロット」と判定した。この事は初見時から気になっていたのだが、「後期ロット」は首だけだとしたら納得がいく。
さらに推察を続けると、全てのエヴァには制御システム(コア)としてユイの情報が使われているのではないかという仮説もできる。
初号機だけユイ本人が入り、その他はユイの情報たる綾波シリーズが使われている。初号機にレイを乗せると危険なのはそのためである。
この仮説では零号機に関してはユイ本人で無いので大丈夫ということになる。
これで量産型のパイロット問題は片付くが、やはり首だけなので結構弱かったんだろうと思う。


ここまででゼーレが取った行動は以下である(予告解明編も参照)
・カヲルを司令に据えた
・成長途中であったチビ波を含めた綾波達をパイロットに起用
・7号機・8号機・Mark.09を実戦配備
・Mark.06をリリス直援に配備
・防御力を高めるために本部を少し浮かせ逆四角錐を出現させる
・エヴァ量産型を大量に生産
・量産型のコアを大量に生産

では何に対してゼーレはここまで防御を固めたかというと、一つはUN軍である。
ゼーレとネルフは超技術を有している。しかし人類総出で攻撃されたらネルフ本部も危ういことは旧劇でも描かれている。
ミサト達を事情聴取したUNがネルフを危険視して攻撃してくるのは当然に予想されたであろうし、実際にそうなった。
もう一つゼーレが警戒していたものは「第12の使徒」である。初号機が第11使徒で無いなら当然11も警戒してたはず。
死海文書で第12の使徒まで存在することはゼーレは当然知っているので、それに対し過剰なまでの戦力を整えたのである。

そして出来事は、下記の順番で発生した。
UN軍がネルフへの攻撃開始
 ↓
ゼーレ、量産型エヴァを出撃させる
 ↓
第12使徒発生
 ↓
7号機、8号機、Mark9出撃
 ↓
つづく

UN軍がネルフを攻撃したのは、Qでの描写から明らかであるる。またVTOLがドグマへの侵入したことも映像がある。
ゼーレはUN軍に対しては量産型エヴァで対抗したはずである。
そこに第12使徒が発生し、7号機、8号機、Mark.09出撃したという順番である。

8号機にはゼーレ側パイロットのマリが乗っていたはずである。
何故かというと、「Qからの結果論」でそう推定できるからである。
・マリは第12使徒が「全身コア」であることを見たかのように知っていた
・アスカが第12使徒を「まだ生き残っている」と発言した→マリから聞いていた
この2点が根拠である。
そして8号機がヴィレにあるという「結果論」からマリはUN軍に投降もしくは既にあったヴィレと合流したと推察できる。
予告解明編でも書いたが、マリは死海文書を読んだことがある貴重な存在であるので、生命は当然に保証されたと思われる。
さらにQでマリがMark.09の頭を撃った時に、「やっぱしアダムスの器か!」と発言したこともこの説を裏付ける。
Mark.09の本来の頭部はヴンダーのブリッジのような形である。このことからシンジ奪還時は零号機に擬装していたのだと考えられる。
Mark.09を直接見たことのあるマリは頭部が違えど薄々Mark.09とわかっていたのである。それで「やっぱし」という表現が出たのである。

8号機が抜け7号機とMark.09の2機で第12使徒の対処をしていたが、ここでまたもや「Qからの結果論」で推察を推し進める。
・第12使徒はQではドグマに居て、14年間リリス結界で誰もドグマに入れなかった
この結果論からすると、第12使徒はドグマへ侵入したはずである。するとある一つの疑問が生まれる
・本部の自爆機能は働かなかったのか?
当然ゼーレが自爆装置をOFFにしていたというのも考えられる。しかしここでは異説を唱える。
・第12使徒は第10使徒と同じように7号機を取り込んだため、識別信号が変わった
飛躍しすぎた解釈かもしれない。しかし次の重要な要素のため、この仮説に至った。
・なぜリリスが綾波の顔なのか?
第12使徒がチビ波ごと7号機を取り込み、その後にリリスと融合したためとは考えられないだろうか?
現に第10使徒は零号機とポカ波を取り込み、レイの身体に変形している。同じことが第12使徒と7号機で起こったのである。
この説は
・何故7号機が欠番なのか
・何故リリスが綾波顔なのか
の2点を同時解消する説なのである。

サードインパクトで何が起こったのか語る前に、下記の問題について考察したいと思います
・初号機はいつ打ち上げられたのか?

私はUS作戦から数年前、少なくともサードインパクトが完全に収束した後だと思っています。
大事な点は以下の2点です
・初号機のコンテナにネーメズィスシリーズが入っていた
・US作戦の通信に多摩などの新キャラが入っていた
ネーメズィスシリーズは破までに全く出ていない要素です。しかもコンテナに入ってたいたのは「コード4B」です。
初号機を生身で打ち上げた後に宇宙でコンテナに入れ、
4Bを仕込んだとは考えにくいので、コンテナ状態で打ち上げたとするのが自然です。そしてUS作戦ではオペは当たり前のように「コード4A」を
認識しています。あそこで初めてネーメズィスが登場したならば、そんな落ち着いたナンバリングができるでしょうか?
つまり、ネーメズィスが入ってるということは、初号機が打ち上げられたのがネーメズィス開発後で割りと最近である可能性が高いということです。

そして新キャラの件ですが、これは時系列を推察する上で非常に大事な要素です。多摩や北上はヴンダー発進時に「練度が低い」のです。
そんなクルーが大事なヴンダーブリッジのクルーと努めている理由は何でしょうか?答えは劇中でも出ているように「人手不足」だからです。
マヤほどの人材が整備長に回されたこともそれを裏付けます。ベテランのマヤをオペレーターとして使う余裕は既に無く、
技術局出身で信頼の厚いマヤを整備長のポストに回したのです。しかもそのシーンでくどいようにも思える「民間人も混じってる」説明があるのです。
旧ネルフではオペ3人組以外にも下のほうにいっぱい人員はいました。司令室に入れているのですからきっと優秀な人員なのでしょう。
それらの人達がヴンダーのブリッジに入れていないことは、やはりサードインパクトで失われたからだと推測できます。
それでも多摩や北上はブリッジ要員として入れたのでゆとりではあるが素質がある人なのでしょう。パンフにもそんなようなインタがあります。
しかし「練度不足」なのです。前置きが長くなりましたが、ヴンダー発進時に練度不足である多摩や北上がUS作戦に参加している。
これはつまり、US作戦時とヴンダー発進時に時間があまり開いていないことを証明しています。
これにUS作戦ではネーメズィスの存在は当たり前のように認知されていたことを併せて考えると、
「ヴンダー発進」「US作戦」「初号機打ち上げ」の3つは割りと短い間に行われたことになります。

何故こんなことを長々と考察したのかというと、初号機に刺さったカシウスの槍の存在が重要になるからです。
リリスの結界が張られたのは14年前です。ということは比較的最近行われた初号機打ち上げはリリスの結界が張られた後ということになります。
あのコンテナにはカシウスが入っていたのかどうかは二派に分かれますが、私は「入ってなかった」を支持します。
カヲル君はカシウスがドグマにあると思っていました。これは初号機に刺さったカシウスがなんらかの方法でドグマに移動したことを示しています。
この説を覆すにはカシウスが2本あるという説を持ち出すしかありません。しかし劇中ではカシウスが2本あると推察される要素は一つもありません。
従って、カヲル君がドグマにあると思ったカシウス=初号機に刺さったカシウス という説が有力になりえると思われます。
これはもちろんカシウスが2本あるという可能性の否定ではありません。あくまでもどちらが有力足りえるかを私が判断したものです。
リリスの結界が張られた後は誰も侵入できていないのですから、Qでカシウスがドグマにあるならば宇宙の初号機には槍は刺さっていなかったことになります。

では誰がカシウスを初号機から抜き、ドグマへ持って行ったのでしょうか?
この考察を進めるにはクリアしなければならない条件が2つあります。
条件1:犯行時期はニアサードからリリスの結界が張られるまでの1年に満たない期間
条件2:Mark.06はドグマには手ぶらで降りた
Mark.06に関しては2回降りたという説も成り立つでしょう。
私は第12使徒が犯人だと思います。初号機は危険だから槍が刺さったまま封印されていたのです。それなのにそんな危険な行為をするのは、
使徒しかいないと私は思うのです。7号機と融合して綾波姿になった第12使徒は初号機の槍を抜き、ドグマへ侵入したのです。
そして初号機から槍を抜くことによって、ガフの扉が再び開き、中断されていたニアサードの続き=サードインパクトが起きたと想定されます。
この説は今までの議論を収束させる説だと私は思っています。
・カヲルがニアサード=サードみたいな言い方をした事
・初号機がサードのトリガーとなったという事
・アスカが「またサードの続きを起こす気?」と言った事
・シンジが全てのはじまりであり、みんなに憎まれている事
もし槍を抜いたのが、Mark.06に乗ったカヲルならば、きっとカヲルのせいだと皆思うはずです。また黒波だとしたらゲンドウに矛先が向くはずです。
しかし、使徒がやったことならどうでしょうか? 使徒を当然憎むとは思いますが、人間側としてはシンジしか憎めません。
そもそもシンジがエヴァに乗ってニアを起こさなければ、サードは起きなかったのです。ここに複雑な憎しみの感情が発生したのです。

では何故第12使徒はそのような行動を取ったのでしょうか。使徒の目的がリリスに接触することであるのは明らかです。
インパクトを起こしたくてリリスに接触したいのか、接触することの副産物がインパクトなのかはわかりません。
ともかく使徒は槍を抜いた後にドグマへと侵入したのです。これはQからの結果論
・第12使徒がドグマにいる
・カシウスがドグマにある
から推察されることです。
槍を抜いた時点ではガフの扉が開きますが、これは空中巻上げ現象のいわゆる「儀式」段階です。
インパクト現象はこの後の第12使徒とリリスの接触で起きます。
ドグマへと侵入した綾波型第12使徒は自爆装置をくぐりぬけ、リリス直援のMark.06の会敵します。Mark.09も追ってドグマへ入ったでしょう。
いくつかの戦闘があった後、第12使徒はさらにリリスに刺さっていたロンギヌスを抜いたと推定します。
根拠は特にありません。ただ、Qの描写から「誰かがリリスから槍を抜いたはず」なのです。Mark.06はリリスを守っているのですから、
槍を抜く行為はおかしいと思いました。Mark.09も同様です。となると消去法で第12使徒となりました。
第12使徒は「カシウスとロンギヌス」の2種類の槍を持ったことになります。それがどういった効果を生み出したのかは想像できません。
そして、綾波型第12使徒はついにリリスとの融合を果たします。リリスは綾波顔になり、生命の実と知恵の実を持った神が生まれます。
そしてインパクト現象が起き、地面は割け、月は変なことになり、大地には無数の十字架柱が立ち、世界は赤く染まります。
そしてリリスと融合した第12使徒の無数のコアは、その一つ一つがインフィニテイとして新たに生まれます。

これは最悪の事態であるので、寸前のところでゼーレは黒波に命じてリリスの首をMark.09で落とさせます。首を持ったMark.09は司令室まで上ります。
綾波生首でも説明したとおり、首というのは非常に重要なものであり、それが無い状で生まれた新たな生命は「インフィニティのなり損ない」と
呼ばれる存在になってしまいます。インフィニ損達は首を求めシャフトを上っていきます。ゼーレは逆四角錐をはるか上空に浮かび上がらせます。
それでもインフィニ損達は柱を作り司令室まで押し寄せます。そこでMark.06自らをリリスの頭として融合させ、インフィニティとなるべき第12使徒の
コア群を自分の身体に封じ込めます。さらに槍で己ごと突いてサードを収束させたのです。しかし活動は完全には止まらずに、リリスからは頭だけの
インフィニ損が発生し続けます。リリスは自己の体を守るために結界を張りますが骸になるまで頭を生み出したのでした。

この顛末はカヲルには当然知らされていたでしょう。しかしカヲルはカシウスはリリスに刺さるとロンギヌスになってしまうというのは知りませんでした。
そして外にいたUN軍は全滅し、8号機内にいたマリだけが助かりました。マリはその後ヴィレに合流し、第12使徒はドグマへと消え、サードが収束したと
報告したと思われます。なのでアスカは第12使徒が死んでいると思っていたわけです。
サードが終わった後に、ゲンドウはゼーレモノリス本体と共にネルフに戻り、荒廃した司令室の椅子に座ります。
ミサト達は生き残ったUN軍を基にヴィレを結成し、マリからの情報を元にベタニアベースへヴンダーを強奪しに行くことになります。
この間は十数年あったと思われます。初号機を打ち上げたのはゲンドウです。ミサト達のヴンダーを意識して打ち上げたのか、
それとは違う理由で打ち上げられたのかはわかりません。ともかくゲンドウがネーメズィスシリーズを仕込むだけの時間的猶予を置いたあとに
打ち上げられたと思われます。

第12使徒が初号機から槍を抜いた件ですが、下記のような思考回路から思い立った説でした

「ドグマにカシウスがあったことから逆算する」※実際にはカシウスは無かったのですが・・

ドグマにカシウスがある(確定)→誰かが初号機から抜いて持っていったはず(確定)

次に「誰が」抜いたかを考えました。これは確定できない要因です。
なので可能性が最も高いと思われるものを「妄想」しました。

ゼーレやゲンドウ、カヲルといった候補が想定できましたが
どれも理由というものは見つけられません。
その中で着目したのは「シンジがサードを起こしたかのように扱われている」でした。

ゲンドウやカヲルが抜いたならば、ヴィレの怒りの矛先はゲンドウやカヲルに向くはずだと考えました。
そうなると、「シンジが一番恨まれやすいのは誰か」を考えた場合、第12使徒という考えに至りました。
ヨソの猫が何か悪さをしたら猫でなく飼い主に文句を言うのが人間心理というものだと思ったのです。

これが私が「第12使徒が初号機の槍を抜いたとした理由」です

少し補足すると、槍を抜かれた初号機はQの13号機みたいに空中に浮いていって、ガフだかバラルだかがバーッと広がったんだと思います。
そして例の巻上げ現象が起きたと思われます。それは正にニアの続きであったのです。
だからこそ、初号機がトリガーと言われ、シンジが憎まれたのだと思います。

■空白の14年の出来事(64氏説)まとめ

↓破ラストより

ミサト達UN軍に幽閉される
ゲンドウ達逃れる
 →死海文書の外典及びゼーレの本体探しへ

ゼーレ、準備行動を取る(UN軍と第12使徒に対する防御固め)
・カヲルをネルフ司令に据える
・チビ波を含めた綾波達をパイロットに起用
・7号機・8号機・Mark.09を実戦配備
・Mark.06をドグマへ下降させる(リリス直援のための配備)
・ネルフ本部を少し浮上させ逆四角錐を出現させる(防御力を高めるため)
・エヴァ量産型を大量に生産
・量産型のコアを大量に生産

UN軍、ネルフへの攻撃開始

ゼーレ、量産型エヴァを出撃させる
 →量産機、街でも大暴れ

第12使徒発生、侵攻を開始

ゼーレ、エヴァ7号機、8号機、Mark.09を出撃させる
 →8号機:マリが搭乗(ゼーレ側パイロット)

第12使徒、ドグマ侵入前
 ・7号機を取り込む(パターンオレンジ、綾波型に)
 ・初号機の槍を抜く(カシウスGET)
  → ガフの扉開く(ニアサードの空中巻上げ現象が再び始まる)

第12使徒、ドグマ侵入
 ・Mark.06と会敵・戦闘開始(Mark.09は追ってドクマへ)
 ・リリスの槍を抜く(ロンギヌスGET)

第12使徒、リリスと融合
 →リリス綾波顔となり、生命の実と知恵の実を持った神が生まれる
 →インパクト現象発生
 →リリスと融合した第12使徒の無数のコア一つ一つがインフィニテイとして新たに生まれる
 →外に居たUN軍はインパクト現象により全滅

Mark.09、リリスの首を落とし、首を持ち司令室へ
 →生れ落ちるのはインフィニテイの成り損ないに
 →インフィニ損達は首を求めシャフトを上昇
 →ゼーレは逆四角錐をはるか上空に浮かび上がらせる
 →インフィニ損達、柱を作り司令室まで押し寄せる

Mark.06、自らをリリスの頭として融合
 →インフィニティとなるべき第12使徒のコア群を自分の身体に封じ込める

Mark.06、槍で己ごとリリスを突く
 →サードインパクト収束
 →リリスの活動は完全には止まらず、頭だけのインフィニ損が発生し続ける

リリス、L結界を張る(自己の体を守るため)
 →その後、骸になるまで頭を生み続ける

マリ、生き残ったUN軍に投降(もしくは既にあったヴィレと合流)

ミサト達、生き残ったUN軍を基にヴィレを結成

ゲンドウ・冬月、ゼーレモノリス本体と共に船か何かでネルフに戻る
 (ゼーレの弱みを握り、司令にカムバック)

ヴィレ、ヴンダーを奪取(マリからの情報を元にベタニアベースへ)

ネルフ、ネーメズィス4xシリーズ生産

ネルフ、初号機を衛星軌道に打ち上げ

↓Qへ

●カヲルの正体と次回作タイトルについて

序カヲル「また3番目とは、変わらないね君も」
破カヲル「今度こそ、君だけは幸せにしてみせるよ」

上記の二つのセリフは新劇場版ヱヴァンゲリヲンにおいて極めて異彩を放っていセリフであろう。
しかしながら本編劇中で発せられたこの二つのセリフを「間違い」や「無視していいもの」として流すことは出来ない。
真剣に考察を進める者ならばいつかは向き合わなければいけない、決して逃げることが出来ないセリフなのである。
私自身としてはこの二つのセリフが無かったらどんなによかっただろうかと思っている。
このセリフの真意次第で今まで全ての考察が崩れてもおかしくないからだ。
でもいつまでも逃げることも出来ないので、禁断のこの二つのセリフの考察を進めてみたい。

・5つの可能性
この二つのセリフの整合性を持たせるならば以下の5つの可能性が考えられる。
@時系列の入れ替え(Q→序のような)がある
Aパラレル世界があり、カヲルは別世界の記憶がある
B旧劇を含めたループ世界があり、カヲルは前世の記憶がある
C新劇のみでループした世界があり、カヲルは前世の記憶がある
Dカヲルの二つのセリフはメタ発言である

@時系列の入れ替え(Q→序のような)の可能性
これはありえない。何故ならばカヲルの二つのセリフの整合性を取るために他の全てが不整合になるからだ。
「あちらが立てばこちらが立たず」現象が多く起きてしまう。と、私は思いますよ。

Aパラレル世界の可能性
パラレルの可能性は当然に存在する。しかし夢オチと同じで、その可能性を考察するのは無意味である。
パラレルの可能性を全く排除できないが、パラレルである証明はできない。よって考察する意味なし。
実際にガフの向こう旧劇の世界があった展開になっても驚きませんけど、考えても意味が無いと思ってるだけです。

B旧劇を含めたループの可能性
私も一時期は旧劇続編を信じかけた。象徴としてアスカのガムテなどを出しているのではないか思ったからだ。
しか結果としてこれも無い。公式HPで否定されているからだ。序の作品情報のイントロダクションというところに
「「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」は、リニューアルでもリメイクでも続編でもない。」と明記されている。
この安っぽい文章を書いたのは庵野氏本人ではないであろうが、エヴァ関係者がこの文章を公表するにあたって、
製作陣に確認を取っていないわけがないと思う。最低でも「続編じゃないですよね?」と聞いていないと
エヴァという作品で「続編ではない!」なんて公式HPに書けないと思う。よって、旧劇との繋がりは無しとできる。

C新劇でのみループの可能性
さて、ここからが本番である。
私はこの説とDのメタしか可能性は無いと思っている。この二つの説は甲乙つけがたく長い間考察してきたが、
新劇ループはわずかに否定する要素があることに思い当たった。
その要素とは、恐らくこれまであまり考察されていない次回作のタイトル表記である。
私自身あまり気にかけてなかったタイトルがここに来て仮説を生じさせたのは非常に喜ばしいことである。
まさに考察スレに一石投じられるのではないかと思い、正直胸が躍った。(先にタイトル考察あったらごめんなさい)

「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」

「:||」についてはご存知のとおり、コロン付きだと「反復する」という音楽記号で、コロン無しだと「終止符」である。
ダブルミーニングだとする説もあるが、この二つがダブルミーニングでは矛盾してしまう。
ということは、「反復」か「終止符」のどっちかなのである。つまり「コロンが付いているか付いてないか」と言い換えることができる。
ここまで整理できれば答えは自ずからと見えてくる。正解は「コロン無しの終止符」である。
なぜかというと、序も破もQもコロンが付いていたからである。四部作の3作にコロンが付くという規則性があるのだから
当然4作目にもコロンが付くはずである。なお新劇場版が4部構成なのは公式である。
これには当然反論もあると思う。「4作目はタイトル表記が大幅に違うのだから規則性は崩れたはず」というものであろう。
しかし私はこう言いたい「規則性がある説」のほうには、「前3作にはコロンが付いていた」という「理由」が存在するのである。
それに対し「規則性がない説」はそうである「理由が無い」のである。
故に、論理的思考としては「規則性がある説」のほうに分があるのである。
そしてさらに公式HPにある次回作が「FINAL」であることに注目した。これは「反復」では意味が合わない。「終止符」でなければならない。
こうしてコロン無しの「終止符」を正解とすると、タイトル表記の意味も見えてくる。
私は次回作のタイトル表記の意味をこう考えた。

「コロン無しの終止符だというのを濁すためにシン劇場版という文字を分解した」

序の頃より新劇がループだと騒がれていたのを庵野が知らないということは考えられない。
そしてループを匂わすようなセリフをカヲルに言わせたり、アスカのガムテなどを映像に取り入れてきた。
最後にタイトル表記にまでその手法を使ったのである。
このような理屈から私は「ヱ」が「エ」、「ヲ」が「オ」になったことに意味は無いと推察する。「シン」も単純に「新」でしかない。

長くなってしまったがタイトル表記が「終止符」であって「反復」を匂わせたという事実は、逆にループを否定していると推察できる。
このようにしてCの新劇ループの可能性には否定する要素が存在するわけである。

Dカヲルの二つのセリフはメタ発言である可能性
これまでの4つの可能性が否定されたことにより、消去法でこれが正解となる。
消去法以外にも、かすかな根拠らしきものも一応ある。カヲルの中の人、石田氏の発言である。
石田氏の発言は他の声優の発言とはレベルが違う。考察ソースとしてはまるで別物として扱わなければならないであろう。
理由はもちろん「石田氏はキャスト陣で唯一人、新劇の設定を庵野監督から聞かされていた」からである。
つまり石田氏の発言は庵野氏の発言としてもおかしくないのである。これほどの考察ソースがあるだろうか。
その石田氏は緒方氏のラジオでこう発言した
石田発言@(ラジオ)「14年すっ飛ばすことは知らなかった」
この発言は非常に大事である。なぜならパンフのインタビューではこう語っているからである。
石田発言A(パンフ)「庵野さんから聞いた「設定」についてはお伝えしないほうが〜」
何かしらの「設定」は確かに庵野から聞いていたはずなのに、「14年」のことは知らなかったということになる。
では何の「設定」を聞いていたのであろうか?それは以下のことであろう。
石田発言B(パンフ)「新劇はTV版などの焼き直しではない(筆者意訳)」
石田発言C(ラジオ)「TV版などと比べて新劇の立ち位置を聞いた」
つまり、新劇は旧劇とは違うものなのだと聞かされていたということになる。
これだけを聞くと「ふ〜ん」としか思わない。「Zガンダムとかと同じじゃん」くらいにしか思わないだろう。私もそう思う。
しかしここで疑問が生じる。「何故そんな当たり前のことを庵野はわざわざ石田に話したんだろう?」ということである。
そしてその疑問は一つの仮説に行き着く。
「メタ発言させるため」
庵野監督がトップシークレットの「設定」をリスクを冒して石田氏に話したのは演技のためだと言い切っていいだろう。
なんせシンジ役の緒方氏はQ公開しばらくしてからツイッターで「ユイの旧姓って綾波になってるんだね!」などとつぶやくくらいである。
それくらい声優にも情報を漏らさない庵野氏がわざわざ言ったのだから演技のために役立つ情報リークだったはずである。
ここで序と破の数少ないカヲルシーンを思い起こすと、この論の冒頭であげた二つのセリフが浮かび上がってくる。
というかそれ以外に難しそうなセリフなんて見当たらない。

序カヲル「また3番目とは、変わらないね君も」
破カヲル「今度こそ、君だけは幸せにしてみせるよ」

このセリフの演技指導の一環として、「新劇の立ち位置」という情報をリークしたのだから、それは「メタ発言」のためである。
「狂言回し」と呼ばれる読者や観客目線の登場人物が出てくる小説や演劇は多い。その手法はそれほどめずらしいものではないのである。
ただ、ループだとミスリードさせる演出はさすが庵野監督だと思わざるを得ない。正直この考えに至った時は私は感動を禁じえなかった。

ということでまた長い説になりましたが結論は、「ループ無し、カヲルはメタ」です。

あ、ちなみにカヲルが狂言回しだとすると「はじめまして、お父さん」も
「観客もよく知っているシンジ君のお父さん、劇中で会うのは初めてですよねークスッ」程度のものだと思われます
 

●トウジは生きているか否か

結果から言えばトウジの生死については「不明」である。
しかし何も考えずに「生死不明」としたはわけではない。
かっこつけて法律用語を真似て使えば「推定死亡」と言わせてもらいたい。

死亡であると推定される最大の理由はサクラの「エヴァにだけは乗らんとってください」である。
Qの最大の仕掛けはやはり14年経過のギミックであろう。
いきなり14年経過し、ミサト達の態度も激変したことに観客はわけがわからず不安にさせられる。
その観客の感情は主人公であるシンジと重なりあい、非常にシンジよりの視点になってしまう。
公開当初に多かったミサト最低論はまさに庵野監督の狙い通りであったと思われる。
そんな中で配置されたサクラは非常に大事なキャラクターである。
四面楚歌の中で唯一シンジの味方ポジションだからである。
TV版でもサクラは自分がケガをしていても、街を救ったシンジを擁護しており、Qでもその姿勢は一貫している。
そんなサクラがシンジに敵対的表現をした1個目は、「ミサトさん!初号機ここにあるんでしょ!僕も乗ります!アスカを手伝います!」
と言ったときに、密かに拳を握ったことである。
この所作はシンジの背後で行われたため、観客にしか見えていない。それは巧妙な演出だと思われる。
そして北上があからさまえに「チッ」と発するが、実はよく見るとそれ以外のクルーは怒っている描写ではない。
観客からしか見えないサクラの拳と、あからさまな北上の「チッ」。この二つだけで、観客の印象操作をしたのである。
しばしの沈黙の後、ミサトは「あなたがエヴァに乗る必要はありません」と発言している。
この後のミサトの態度と行動は組織の長として当然であったであろう。人類存続のために共に戦うクルーと危険人物シンジでは比べるべくもない。

サクラと北上の二人の余りに露骨な感情発露のきっかけは、シンジがエヴァに乗りますと言ったことにある。
つまり、二人の身の上にシンジがエヴァに乗ったことで何かシンジを恨むような出来事が起こったと考えるべきである。
繰り返すが、この二人以外は露骨な反応をしていないため、それは一般的な恨みでなく個人的な恨みであったと思われる。
恨むことになった理由は様々な可能性があるが、やはり思いつくのは近しい人を亡くしたというものであろう。
北上の近しい人が誰だったのかわからないが、サクラの近しい人といえば、やはりトウジということになるであろう。
ここで思い出して欲しいのが、サクラは街を救うためには自分のケガさえ許せる「優等生」であったことだ。
そんな優等生が思わず拳を握り、吐き捨てるようにシンジに「エヴァにだけは乗らんとってください!ホンマ勘弁してほしいわ」と言う。
これはよほどのことが「シンジがエヴァに乗ったこと」で起こったであろうことを予想させる。
母はTV版と同じくたぶんいないので、お父さんという可能性や友達という可能性も当然あるが、劇中で登場していない人物というのでは
ドラマに欠けるのでは無いだろうか。こんな事言うのもなんだが「死んでるならトウジ」というのが最も可能性が高いと言わざるを得ない。
それも恐らくシンジの意識があったニアサードで死んだのではないだろうか。
ニアサードはまさしくシンジが自らの意思で「乗せてください!」と言って初号機に乗って、「世界がどうなってもいい、綾波だけは〜」
という自己の感情に呑まれて起こした災害である。だからこそQで「エヴァに乗らせてください!」と言ったことに敏感に反応したのである。
さすがの優等生サクラもこの正義感ムンムンのシンジのセリフには拳を握らさぜるを得なかったのであろう。
そして北上の身の上にも同様なことが起こっていたことが推測できる。

さて、ここまでであったなら私の中では「トウジ死亡確定」である。
しかし、どうもそれを覆しそうな要素が存在する。
シン予告の「生きる気力を失ったまま放浪を続ける碇シンジ。 たどり着いた場所が彼に希望を教える」である。
あの状態でのシンジに希望を与えるのは、やはりトウジ達しかないのでは無いかと思えるからである。
ポイントは「希望」である。希望とは未来に向かった言葉である。
あの世界で希望を与えるというからには、ありきたりであるがやはり子供なのではないだろうか。
そして子供が出るのであれば、トウジとヒカリの子供なんだろうと思う。一応断っておきますが別に私はカプ厨とかではないです。
多くの予想が既に出ているが、トウジ達が暮らしている場所があって、そこで生命を育んでいるというのが、
あの状態のシンジを復活させる「希望を与える場所」と言えるのではないだろうか。
鳴らない電話で描かれるようにシンジの同年代の友人達というのは、今までもシンジの心理状態を表してきた。
加持はあくまでも大人であるし、レイ関係も「希望を与える」というのからはかけ離れていると思われる。
その場所にはきっとペンペンもいると思われる。2.22でわざわざ避難シーンにペンペンを加えたのがその伏線とも取れるからである。
ペンペンはエヴァの日常パートで非常に重要な役割を果たしているので、トウジ達が出るならペンペンも出るであろう。

ということで、予告の内容からはトウジ登場が想像される。しかし本編からはトウジ死亡が推定される。
なので結論としては「トウジの生死不明」である。
しかし、シンでトウジ達の情報が無かった場合、私の中では死んだものとすると決めている。なので「推定死亡」としたい。

サイトTOPへ

inserted by FC2 system